夏を旨とすべし
「つれづれなるままに…」で始まる吉田兼好の『徒然草』の中には,このような一節があります。
家の作りやうは,夏をむねとすべし。冬は,いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は,堪へ難き事なり。(『徒然草』第55段 吉田兼好)
(訳)家の作りは,夏(の住みやすさ)を基準としなさい。冬はどんなところでも暮らせる。暑い時期に悪い住まいは耐え難いことだ。
吉田兼好の住まいは京都にありました。
京都の夏は非常に蒸し暑く,冷房のないような時代には,夏にいかに快適に過ごせるように工夫するかが大事だったかは想像に難くありません。
京都の夏の暑さの原因は盆地という土地の形状にあると言われています。
海からも遠く,熱気がそのままとどまりやすいのです。
神戸,大阪,京都をくらべてみよう
大阪は日中はヒートアイランド現象でやはり熱気がたまります。
ここで,2016年8月の,神戸・大阪・京都の三都市の気温について比べてみましょう。
最高気温の平均
大阪市(8位) 35.0度
京都市(15位) 34.7度
神戸市(86位) 33.7度
平均気温の平均
大阪市(9位) 29.9度
神戸市(20位) 29.4度
京都市(51位) 29.0度
となっています。これを見ると,
大阪市 比較的1日中暑い。全国的に見ても暑い街。
京都市 最低と最高の差が大きい。
神戸市 平均気温は他と変わらないが最高気温はやや低い。
という傾向が見られます。
神戸は住みやすい街?
神戸は北に六甲の山があり,南に海があります。
海からの風のおかげで熱い空気が街にとどまりにくくなっています。
それで,京都や大阪に比べると,最高気温が35度を超えるような日が少ない傾向にあります。
また冬は冬で,瀬戸内海の温暖な海の影響で,温かい海風が吹くので比較的温暖です。
これが京都となると,海が遠い分,寒暖の差が激しくなり,冬は冬で「京都の底冷え」と言われるほど寒さが厳しくなります。
神戸は京都,大阪には近いものの,気候的な特色は異なります。
山があり,海がある。そのおかげで過ごしやすいんですね。
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2016年夏期講習の「東北地方ジオラマ」の製作途中